そけいヘルニア手術の流れ|むらた日帰り外科手術クリニック
鼠径(そけい)ヘルニアの手術後しばらく経って、反対側に鼠径ヘルニアが出ました。再発したのでしょうか?? いいえ、再発ではありません。新たに鼠径ヘルニアが発症しています。 鼠径ヘルニアの手術後しばらくして、反対側に鼠径ヘルニアが出ることを「対側(たいそく)発症」といいます。 鼠径ヘルニアは足の付け根の筋肉の膜が弱ることが原因で起こる病気です。 人間の体は左右対称なので、例えば左側が鼠径ヘルニアになった方は、右側もなりやすいと言えます。 当院で手術した方の約15%が反対側も発症しています。 対側発症された場合も手術が必要です。放っておくと飛び出した腸が元に戻らなくなり、腸への血流が止まる場合があります。 そうなると1か月の入院が必要ですので、お早目にご来院下さい。 Q1. いつから普通のごはんを食べていいの? 手術当日の夜から普通の(いつもの)食事をして下さい。 お酒は、痛みがなければ翌日からです。 Q2. 重いものは持ってもいいのですか? 痛みがある時は止めてください。 Q3. お風呂はいつから入れるの? 手術当日はシャワー、又はかけ湯のみでお願いします。 翌日からは浴槽に浸かって下さい。 Q4. 運転はいつから? 自転車・原付バイク・自動車の運転は、手術の翌日から可能です。 Q5. 運動はいつから? 筋トレ・テニス・ランニングなどの激しい運動は2週間以降からにしてください。 (2週間以内はメッシュがずれて再発の原因になります) Q6. いつも飲んでいる薬と手術後の薬を一緒に飲んでもいいですか? 基本的に大丈夫です。 一緒に飲めないお薬があれば、手術当日に説明をします。 Q7. 性行為はいつからOKですか? 激しい運動になるので2週間以降からです。 Q8. この手術を受けた後、別の検査や手術に影響はありますか? 前立腺全摘術の下腹部手術を受ける際には担当医師に"メッシュが入っている"ことを伝えてください。 そのほかの大腸の内視鏡検査や手術には影響ありません。 安心して精密検査を受けてください! (^^) Q9. 傷のテープは、はがして良いの? はがさないでください!1週間後の診察で医師がはがします。 はがれそうであれば、お渡ししたテープをはがれそうな部分に貼って下さい。 貼り換えはしないでください! Q10. テープが、かゆくてはがしたい。 皮膚がかぶれてしまった場合でも、はがさず1週間我慢してください。 Q11.
鼠径(そけい)ヘルニアの手術の際に尿の管(尿道カテーテル)を入れたり、剃毛をしたりしますか? 鼠径ヘルニアの手術は、短時間で終わりますので尿の管(尿道カテーテル)は入れません。 手術の前後にご自身で排尿できます。 また、剃毛についてですが、基本的には剃る必要はありません。 術式変更で鼠径部を切開する必要がある場合は、剃る必要があります。 Q13. 鼠径(そけい)ヘルニアですが病院に行ってません。痛みもありません。実害ないですよね?? 痛みも無く、横になると引っ込む程度の膨らみの場合は、重大な症状を引き起こす事は稀です。しかし、放置している間に進行し、脱出した腸管が戻らなくなることがあります。この状態を嵌頓(かんとん)といいます。そうなると腸管が壊死し(腐り)、命に関わる状態になることがあります。いつ嵌頓が起こるか予想するのは困難で、「ふくらみが小さい」「痛みがない」という方でも、ある日突然嵌頓するケースもあります。 鼠径ヘルニアは自然治癒やお薬での治療は不可能です。完全治癒には手術しか方法がありません。 痛くないから、良性だから、と放置せず、専門医による正しい診断と適切な治療を受けることが大切です。 Q14. 手術を受けると3、4日の入院、退院後1か月安静と聞きました。術後どの位の日数で社会復帰できますか?? 以前は入院が必要と考えられ、数日間入院してきました。また昔の術式では、腸が出ているすきまを縫い縮めるため、術後すぐに無理をすると再発をおこすことがありました。そのため、退院後は安静にする必要がありました。 しかし、当院の治療は入院の必要がない、日帰り手術です。また、腸が出ているすきまを人工のメッシュ(あみ)を使い補強しますので、退院後の安静は必要ありません。 個人差はありますが、翌日あるいは翌々日から職場や学校に復帰できます。(術後経過には個人差もあり、社会復帰の時期が遅れることもあります) 一般的に退院直後は激しい運動は控えていただきます。ゴルフや長時間のウォーキングなど、激しい運動は手術後2週間くらいから身体の調子に合わせて始めてください。 Q15. 日常生活で痛みを感じなくなるまでに何日位かかる?? 痛みには個人差があります。当院が提供する単孔式腹腔鏡下ヘルニア根治術は、傷がおへその中の約2cm程度ですみます。腹腔鏡で行うため体への負担は少ないといわれています。そのため術後は、痛み止めを適量使用するのみで、ほとんどの患者さんが当日から痛みをコントロールできています。 痛み止めは、飲み薬や坐薬など複数お渡ししますので、痛みの強さに合わせて使用できます。 個人差がありますが「当日から痛みが少なかった」という人、「1週間ほど動くと痛かった」という人など様々です。「痛みがなかった」という人は痛みを感じる前に、早めに薬を使用していたそうです。きちんと薬を使うことが重要です。 Q16.