「そうですよ、一度の大当たりより、狙ったヒットを打ち続けていく方がずっと難しい」 「でも、昔は知らなかった情報やノウハウを、今持てているのは事実です。だからこそ挑戦し続けたい」 その上で、売上を伸ばすために不可欠であり「絶対プラス」と捉えているのがメディアミックスだ。 「出版業界だけだと、僕の見立てではいろんなラッキーが重なって30万部が限界では。50万部売りたいと思うなら、映像の力が必要だと思っています」 「小説とドラマ、そして映画のお客さんは違いますから。僕が知っているのは小説のお客さんだけ。映像化は、自分の作品を新しい読者に届けるための大事な手段です」

池井戸潤 半沢直樹 モデル

『 下町ロケット 』や「半沢直樹」シリーズなど、もはや説明不要な大ヒットドラマの原作者として、今もっとも引く手あまたの作家、池井戸潤。サラリーマンはもちろん、若い世代からも絶大な支持を集める人気作家が6年ぶりにSPA!登場。政府主導による「働き方改革」が叫ばれる昨今、我々サラリーマンや企業を彼はどう見ているのか―― ―― 前回、ご登場いただいたのは'11年 、ちょうど『下町ロケット』で直木賞を受賞されたタイミングでした。その後、「半沢」シリーズがテレビドラマ化され驚異的な視聴率を記録し、メディアから注目を浴びる機会も激増したと思います。生活の変化や、執筆に影響が出るようなことはありましたか。 池井戸: いや、全然ないですよ。 ――取材が殺到して困ったことは? 池井戸: 引き受けるのは刊行直後だけにして、あとは断っちゃいますから。作家生活を維持するにはいくつかコツがあるんです。例えば、テレビやラジオには出ないとか、講演をやらないとか、政治家とはなるべく付き合わないとかね(笑)。それだけちゃんと守っておけば大丈夫。 ――ご自身の働き方が確立されているんですね。最近では「プレミアムフライデー」の導入など、世の中全体が働き方の見直しを求められているのかな、という気もします。 池井戸: 仕事を楽しんでいるかどうかっていうのはすごく大きいと思うんですよね。嫌々やってる人にとっての朝の8時から夜中の12時まで働くのは苦痛以外の何ものでもない。そんなもの長くは続かないだろうけど、好きで仕事をしている人が好きなだけやるのは全然問題ないと思う。世代なんか関係なく個々人の裁量で決めればいいと思いますよ。 ――池井戸さんの作品は、若い世代にも支持されていますが、ご自身ではどのように分析されていますか? 池井戸: 僕はもうおっさんだし、今の若い世代を主人公にした私小説なんかは絶対に書けない。でも「仕事」を通じてならそういう人たちも描けるわけです。なぜなら、会社って上司から部下までいろんな世代の人たちが集まって成り立っているでしょう?

大企業の"リコール隠し"をテーマにした映画『空飛ぶタイヤ』が6月15日に公開される。原作は池井戸潤による累計170万部を超えるベストセラー小説だ。 YouTubeでこの動画を見る 『半沢直樹』シリー ズ、 『下町ロケット』『民王』など、働く人々を描き続けてきた池井戸。リアリティある描写を評価されることも多いが、意外にも「ほとんど取材はしない」と話す。 出版不況の中、常に50万部という高い目標を掲げているという。ヒット作を生み続ける創作の秘密を聞いた。 Haruna Yamazaki / BuzzFeed 池井戸潤 最大の宣伝はスキャンダル?

Sitemap | xingcai138.com, 2024

[email protected]