沖縄美ら海水族館では、世界唯一のタイヘイヨウアカボウモドキの「オス」の全身骨格標本を展示しています。また、国立研究開発法人水産研究・教育機構と共同で、本個体を調査し得られた生物学的知見が、国際学術誌に掲載されましたので、併せてその概要をパネルで紹介しています。 世界唯一のオスの全身骨格標本 ≪タイヘイヨウアカボウモドキについて≫ 学名: Indopacetus pacificus 太平洋、インド洋に生息するハクジラの仲間で、世界で最も情報の少ないクジラの一種。2003年に外部形態(外見の特徴)や遺伝的情報が公表される(Dalebout et al. 2003)までは、外見すらわからない「謎のクジラ」と言われていた。 展示場所 沖縄美ら海水族館 美ら海プラザ 美ら海"出会い"の広場 うるま市浮原島に漂着した個体 2011年7月30日、沖縄県うるま市の浮原島の海岸に見慣れないクジラが死亡漂着しているのが発見されました。沖縄美ら島財団と沖縄美ら海水族館を中心とする研究チームが、外見や骨格の特徴、DNA(遺伝的情報)を用いた分析を行ったところ、このクジラは「タイヘイヨウアカボウモドキ」という、世界的にも極めて珍しい種であることが判明しました。この個体は、体長4. 8mの若いオスで、国内では鹿児島、北海道に次ぐ3例目、沖縄では初の本種の漂着報告となりました。 本研究のポイント 1) 沖縄周辺にも本種が生息することを示す大変貴重な発見 2) 現存する「オス」の完全全身骨格標本は、世界で本標本のみ 3) 本標本は、今後の骨学的研究に利用可能な状態で保管するため、 骨自体に一切傷を付けない特殊な方法で作製、展示されている 沖縄美ら海水族館を管理運営する(一財)沖縄美ら島財団は、海洋生物の多様性や生態学的特性について調査することで、自然環境の保全と持続可能な利用、地域貢献に寄与する活動を行っています。今後も国内外の研究機関と連携し、野外・飼育下における希少生物の保全を目的とした生物学的研究を積極的に実施していきたいと考えています。 【発表雑誌】 掲載誌:Aquatic Mammals (2021): 47(2), 153-174. DOI 10. 1578/AM. 47. タイヘイヨウアカボウモドキとは - Weblio辞書. 2. 2021. 153 論文名:The First Stranding Record of Longman's Beaked Whale ( Indopacetus pacificus) in Okinawa, Japan.

タイヘイヨウアカボウモドキとは - Weblio辞書

タイヘイヨウアカボウモドキ 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/16 06:43 UTC 版) タイヘイヨウアカボウモドキ (太平洋赤坊擬、 Indopacetus pacificus )は ハクジラ亜目 アカボウクジラ科 タイヘイヨウアカボウモドキ属に属する珍しい クジラ である。 バハモンドオウギハクジラ ( Mesoplodon traversii )と並び、クジラ目の中で最も珍しい 種 の一つである。 ロングマンオウギハクジラ という和名を提唱する研究者もいる [1] [2] 。 英語 ではLongman's Beaked Whale、Indo-Pacific Beaked Whale、Tropical Bottlenose Whaleなどと呼ばれる。 タイヘイヨウアカボウモドキのページへのリンク 辞書ショートカット すべての辞書の索引 タイヘイヨウアカボウモドキのページの著作権 Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

タイヘイヨウアカボウモドキ - ユニオンペディア

2020年7月13日、沖縄県宮古島市の海岸にタイヘイヨウアカボウモドキの新生児が死亡した状態で漂着しているのが発見され、この報告が学術誌Marine Biodiversity Records に掲載されました。タイヘイヨウアカボウモドキは、世界的にも目撃例の極めて少ない大変珍しいハクジラ類の一種です。これまでの研究から最大体長が6m前後であることが報告されていましたが、出生時の体長については明らかにされていませんでした。今回宮古島に漂着した個体は、体長2. 35mのメスの個体で、体表面には生後数週間の個体にのみ確認できる在胎痕(胎児が母体内で体を折り曲げているために残る体表面のシワ)が残っていました。このことから、この個体は生後数週間以内の個体である可能性が高く、またタイヘイヨウアカボウモドキが沖縄周辺海域で繁殖、出産をしている可能性が強く示唆されました。本報告は、謎に包まれた本種の生態を明らかにする上で大変貴重な報告となりました。 著者名 Nozomi Kobayashi, Sachie Ozawa, Nozomi Hanahara, Koji Tokutake, Takaaki Kaneshi, Ken Inoue, Haruna Okabe, Kei Miyamoto, Keiichi Ueda (太字:財団職員) 題名 The first record of a Longman's beaked whale ( Indopacetus pacificus) newborn neonate found on Miyako Island, Okinawa, Japan 雑誌名 Marine Biodiversity Records 論文リンク 沖縄県宮古島市に漂着した(場所:地図上 ★ )タイヘイヨウアカボウモドキの新生児。 写真A, Bの矢印は新生児のみに見られる在胎痕(体表面のシワ)を示す。

タイヘイヨウオウギハクジラ(太平洋扇歯鯨、Mesoplodon bowdoini)はハクジラ亜目アカボウクジラ科オウギハクジラ属に属する小型のクジラである。2002年時点で、野生下での生体の観察例は報告されておらず、不明な点の多いオウギハクジラ類の中でも詳細が判明していない種の一つである。 種小名の bowdoini はアメリカ自然史博物館への援助で知られるジョージ・ボードン (George S. Bowdon) に由来する。英名の Andrews' はタイヘイヨウオウギハクジラを新種として報告したアンドルーズ (Andrews) に由来する。他の英名としてはDeep-crest Beaked Whale、Splay Toothed Whaleが知られる。

Sitemap | xingcai138.com, 2024

[email protected]