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クジラアタマの王様 伊坂幸太郎 川口澄子画 読書・書評 日記

『この本を盗む者は』(深緑野分) 『この本を盗む者は』 は、緻密なストーリー構成を特長とするミステリ作品を数多く手がけてきた小説家・ 深緑野分 ふかみどりのわき による長編小説です。2019年には『ベルリンは晴れているか』で本屋大賞の第3位を獲得したほか、第160回直木賞、第21回大藪春彦賞候補にもなり、第9回Twitter文学賞では国内編第1位となり注目を集めました。 本書の主人公は、書物の蒐集家を曾祖父に、巨大な書庫「御倉館」の管理人を父に持つ本嫌いな高校生・深冬。ある日、御倉館から本が盗まれるという事件が起こり、御倉館を訪れていた深冬は、館に残されていたこんなメッセージを目にします。 この本を盗む者は、魔術的現実主義の旗に追われる そのメッセージに気味の悪さを感じた次の瞬間、深冬の体を風がさらい、彼女は本棚の前に倒れ込んでしまいます。立ち上がろうとすると、深冬の前にはあどけない顔をした少女が立っていました。彼女は深冬に、こう言い放ちます。 「帰れないよ」 「どういう意味?」 「そっちからは帰れないの。泥棒が来て、呪いが発動したから」 「泥棒? 呪い? 何言ってんの?」 「信じて。深冬ちゃんは本を読まなくちゃならない」 本を手に取るだけで嫌悪感が湧くほど本嫌いな深冬でしたが、なぜかそのとき指し示された『繁茂村の兄弟』という本は、自ら読み進めたいと思ってしまいます。本をしばらく読んで顔を上げると、なぜか景色が一変し、目の前には雄鶏や雌鳥が歩いていました。少女は深雪に、いま "呪い"が発動し、深雪の街は"繁茂村"の世界に変わってしまった。深冬が館の本を盗んだ泥棒を捕まえない限り、この呪いは消えない ──と告げるのです。深冬はわけもわからないまま、さまざまな本の世界を冒険していくこととなります。 この冒頭部分だけで、ファンタジー好きの方であればワクワクと心が躍るのではないでしょうか。作中で描かれる本の世界はスチームパンクやハードボイルド、ホラーにマジックリアリズムと、ジャンルを自由自在に横断します。さまざまな世界がどれも不思議なリアリティと躍動感を持って迫ってくるのは、深緑野分の緻密かつダイナミックな文体あってこそ。極上の読書体験が味わえ、何冊もの本を読んだあとのような気分になれる1冊です。 7.

2021年本屋大賞受賞作『52ヘルツのクジラたち』(町田そのこ 著)が40万部を突破!本屋大賞発表当日の貴重な舞台裏を記録したメモリアル動画を公開しました|株式会社 中央公論新社のプレスリリース

株式会社中央公論新社(本社:東京都千代田区、松田陽三社長)は、2021年本屋大賞を受賞した『52ヘルツのクジラたち』(町田そのこ 著)の好調を受け、重版を決定。累計発行部数が41万部となります。また、本屋大賞授賞式当日の会場と中央公論新社内の様子を撮影したメモリアル動画も公開いたしました。 『52ヘルツのクジラたち』町田そのこ 著 ​町田そのこさんの『52ヘルツのクジラたち』は、2020年4月に初版6, 000部で発売。全国の書店員からの熱い応援に支えられ、「読書メーター OF THE YEAR2020」や王様のブランチ(TBS系)「BOOK大賞2020」など数々の賞を受賞した話題作です。 そしてこのたび、「全国書店員が選んだ いちばん!売りたい本 2021年本屋大賞」を受賞いたしました。 本屋大賞受賞発表後も多くの読者から支持を集めており、4/26付「オリコン週間BOOKランキング」をはじめ全国書店でランキング1位を獲得。5月11日の重版で、累計発行部数が41万部となります。 舞台裏の貴重な記録 本屋大賞受賞当日のメモリアル動画をYou Tubeで公開!!

「52ヘルツのクジラたち」町田そのこさんインタビュー 虐げられる人々の声なき声をすくう|好書好日

2021年4月14日に発表された「2021年本屋大賞」。町田そのこさんの『52ヘルツのクジラたち』が見事受賞しました。 同作は、幼い頃に母親からネグレクトを受けて育った主人公と、いままさに親に虐待をされている少年が出会い、徐々に心を通わせていくまでを描いた物語です。虐げられている人が上げる声を、誰にも聞こえないほどの高音域で鳴く"52ヘルツのクジラ"に例え、助けを求めることのできない人たちをやさしく掬いあげようとする、切実な作品です。 『52ヘルツのクジラたち』のほかにも、魅力的な作品が数多く揃った2021年本屋大賞の候補作。P+D MAGAZINE編集部では、受賞作の発表前に、ノミネート作全10作品の徹底レビュー&受賞予想をおこないました。 果たして、受賞予想は当たっていたのでしょうか? そして、惜しくも大賞受賞を逃した作品の魅力とは? 2021年本屋大賞受賞作『52ヘルツのクジラたち』(町田そのこ 著)が40万部を突破!本屋大賞発表当日の貴重な舞台裏を記録したメモリアル動画を公開しました|株式会社 中央公論新社のプレスリリース. 1. 『犬がいた季節』(伊吹有喜) 出典: 『犬がいた季節』 は、『四十九日のレシピ』や『カンパニー』などの代表作を持つ小説家・伊吹 有喜 ゆき による長編小説です。 物語の舞台は、三重県四日市市にある県内有数の進学校「ハチコウ」こと、八稜高校。1988年の夏のある日、ハチコウの校庭に、1匹の子犬が迷い込んできます。 「おいおい、危ねえな、この犬、線路に入ろうとしてるぞ」 「子犬?

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yさん) 『ザリガニの鳴くところ』(ディーリア・オーエンズ、友廣純・訳、早川書房、2020年) ノースカロライナ州の湿地で村の青年チェイスの死体が発見された。人々は真っ先に、「湿地の少女」と呼ばれているカイアを疑う。6歳のときからたったひとりで生き延びてきたカイアは、果たして犯人なのか? (早川書房ウェブサイトより) 震えるほどの孤独に、何度か読むのが辛くなりました。湿地という自然、孤独な少女の成長、ロマンス、ミステリーという要素が調和して、とても贅沢な作品になっていると感じました。 (Nutsさん) >作家・柴崎友香さんの書評はこちら >ミュージシャン・藤巻亮太さんのコラムはこちら 『ブルックリン・フォリーズ』(ポール・オースター、柴田元幸・訳、新潮社、2012年、2020年に新潮文庫) 傷ついた犬のように、私は生まれた場所へと這い戻ってきた──一人で静かに人生を振り返ろうと思っていたネイサンは、ブルックリンならではの自由で気ままな人々と再会し、とんでもない冒険に巻き込まれてゆく。9・11直前までの日々。オースターならではの、ブルックリンの賛歌、家族の再生の物語。(新潮社ウェブサイトより) 自他ともに認める本の虫だけど、いつからか登場人物名が海外だと頭がくらくらして読めなくなり、小学校時代にはまったハリーポッターくらいしか読めなくなった(韓国文學は登場人物少なければ可)。そんな自分がこの本を手に取ったのは、一番好きな作家村上春樹さんの著書巻末の紹介文で、柴田元幸さんの訳書がどれも面白そうだったから。意を決して読み始めてみたら……あれ?読める。しかも……面白い!

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