さつき達が乗るトラックは、一軒の家の前で停車した。それは、立派な門構えをした洋館だった。 さつきの母、宮ノ下……旧姓、 神山 ( かみやま) 伽倻子 ( かやこ) の実家に越してきたのだ。 「それは奥の部屋へ……」 「はい!」 父、礼一郎の指示により、家具や荷物は引っ越し業者の手により、次々と室内へ運び込まれていた。 「父さん、後は大丈夫だよ。引っ越し屋さんがやってくれるから……」 引っ越し業者に一通りの指示を出した礼一郎は引っ越し作業の手伝いで来ていた、父親へ声をかける。 「何も死んだ嫁の実家に住まなくたって、うちに来ればいいものを……」 「お父さーん!!! やっぱり、おばあちゃん家広いわね〜! 2階も行っていい?」 さつきと敬一郎は、広い家に大興奮といった様子だ。 「(引っ越し屋さんの)邪魔はするなよ?」 「「はーい」」 父親の言葉に頷き、さつきと敬一郎は2階への階段を上がっていく。 「……どうせ、うちは広くないからな」 「はっ、ははは……」 実の父の言葉に、なんと返したらいいのか、礼一郎は戸惑ってしまう。 そんな礼一郎を見かねてか、母が助け船を出してくれた。 「あらあら、こんな風に拗ねてるけど、可愛い孫が今日から近くに越してくる、って朝からソワソワしていたのよ、この人」 「か、母さん⁉︎ それは言わないでくれ!」 「ふふふふ」 両親のやり取りを見て、ああ、なんだか昔と変わらないんだな、と礼一郎は安心した。 と、同時に仲睦まじい夫婦のやり取りを見ていると、羨ましく思ってしまう。 (本当は俺ももっとママと一緒に仲良く微笑んでいたかったんだけどなぁ) つい、先に死んだ妻のことを考えてしまう。 さつきと敬一郎の母、伽倻子と礼一郎は小学校時代の同級生で、昔から一緒にいるのが当たり前だった。今は使われていない旧校舎で共に学び、いつしか、淡い恋心を描くようになった。彼女が描いた校舎の絵がコンクールに出展された際に、オルゴールを渡すほどに。その時、ひと騒動あった気がするのだが、何故かその時のことを思い出せない……歳をとったせいなんだろうか? 学校 の 怪談 同人民币. 「うわー!!! 何もないわよーー!! !」 2階へ上がったさつきと敬一郎は家具一つない広い部屋を見渡す。 バルコニーがある、2階の角部屋。広々とした部屋をさつきと敬一郎の後をついてきた 黒猫 ( カーヤ) が歩く。カーヤは口に黒い携帯電話を咥えていたが、さつきも敬一郎も部屋に夢中でそのことに気づかないでいた。 「ここ、子供部屋にしていいかなー?」 「後でお父さんに頼んでみよう?」 さつきは敬一郎にそう言うと、床に大の字になって横になった。 「んっ……えいっ!」 横になってみると、開かれた窓から入る風が心地よく、眠くなってきた。さつきがうとうとしようとした、まさにその時。 「へー、白パンツか……?」 敬一郎でも父でもない、知らない男の子の声で目が覚める。 「えっ?」 (何?
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これかな? 適当に操作して、起動させると、画面に『Dフォン』というロゴが表示された。 試しに自宅の電話番号を入力し、かけてみたが……反応はない。 「やっば……壊れちゃったのかなー?」 メニューボタンを押しても、画面は変わらない。いろいろ、さつきは弄ってみたが、うんともすんとも言わない。メールや電話の機能はあるが、普通には使えないみたいだ。 是非とも、取扱説明書がほしい、とさつきは思った。 「うーん……ん?」 さっきは気づかなかったが、基本画面の一番下に『サイト接続』と単語があった。 そこに合わせると、『8番目のセカイ』に繋げます、と説明が出た。 機械に疎いさつきは一瞬迷ったが……。 (8番目のセカイってなんだろう? サイトってイン……インなんとかネコとかいう奴に繋がるのよね? えーい、押しちゃえ!) そのアイコンを選択する。すると、画面が真っ黒になり、時計が回転するという、データ読み込み画面に映った。無論、そんなことすら知らないさつきは……。 (え? なによこれどうしちゃったのこわれちゃったのいやだ、どうしよう返品とかできなくなったらどうしようー! お金ってどんくらいかかるのよー?) かなりパニクっていた。 経済面の心配を小学生の身でしているのはさすがというべきである。 暫くすると『8番目のセカイ』というタイトルが表示され。その瞬間。 パンパカパーン! 学校の怪談【エロ同人ランキング(1位~10位)&口コミレビュー】怪談よりJS5とJS6のロリボディをお楽しみください。. 「きゃあ⁉︎」 突然鳴り響いたファンファーレの音に、さつきは驚き思わず手に持つ『Dフォン』を床に落としてしまった。 床に落ちたDフォンはぶーぶーと振動している。 一体なんなのよ、とさつきが恐る恐る手を伸ばすと…… 『おめでとうございます!』 「きゃあ⁉︎」 手に握ろうとした瞬間、Dフォンから大きな声が聞こえ、さつきはビクッ! と涙目になりながら慌ててベッドの側まで逃げた。こんな状況なのに敬一郎は目を覚まさないで、変わらずにスヤスヤと寝息を立てている。 実に羨ましい。さつきは変われるなら是非変わってほしい、と内心強く願っていた。 そんなことを考えていたさつきに向かって、その声は告げた。 『貴女は見事、『姫巫女』の主人公に決定しました! これはとても素晴らしい!』 「ちょっと、『姫巫女』って一体なんなのよー⁉︎」

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